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三田薫税理士事務所

弁理士 三田 康成
代表・弁理士 三田 康成
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2017年06月10日

特許製品の紹介

 先日無事に特許登録が完了しましたクライアント(小椋製作所様)から、「特許製品のホームページができました」という連絡をいただきました。こちらです。

 樹脂製品を製造するための射出成形装置に関するものです。

 樹脂製品の製造方法を簡単に説明しますと、2つの型(固定型・可動型)を合わせてできた空間(キャビティ)に、可動型側に設けられている射出口(ゲート)から、溶解状態の樹脂材料を射出します。しばらくその状態を保持して、樹脂が固まったら、可動型を固定型から離して製品を取り出します。
 ただ、射出口付近の樹脂は固まりにくく、製品を取り出すときに、射出口の樹脂が製品に乗ってしまうことが少なくありませんでした。従来は、このような余剰樹脂(ゲート残り)を除去するために追加工が必要でした。
 小椋製作所の社長さんが、ゲートの開口形状を円形から楕円形に変更してみたところ、ゲート残りがほとんどなくなり、追加工が不要になる、という素晴らしいものができましたので、弊所に特許相談に来てくれました。なお上記リンク先にサンプル品の写真が出ていますが、現物のほうがゲート残りが小さく見えました。

 はじめ、この話を伺ったときは、確かに発明の効果は素晴らしいのだけれども、ゲートの開口形状を円形から楕円形に変更しただけだと、進歩性が厳しいかもしれない、と思いました。
 ところが、特許出願(申請)に先だって従来技術を調査しても、そのようなアイデアは見つかりませんでした。
 ただし、ゲート残りを低減する目的ではなく、射出口がたまたま楕円形になっているというものは見つかりましたので、それらとの差を意識しながら、特許出願書類を作成しました。
 改良発明も追加してから、早期審査を請求すると、1ヶ月で拒絶理由通知書が送達され、それに応答して特許が成立しました。
 なお、ゲートの開口形状ですが、当初お話しいただきました楕円形(円の扁平した形状)はもちろんのこと、長方形(四角の扁平した形状)など、要するに扁平した形状はすべて含まれる内容で特許が成立しています。

 この特許製品を利用することで、生産性が向上する企業様も多いと思います。
 ということで、少しでもPRになればと思い、私のブログで紹介させていただきました。
(小椋様からは弊所のことを紹介していただきました。ありがとうございます!
こちらです。)